コンテンツへ
Safe Stride(セーフストライド) HOME
会社概要
サイトマップ
現在位置:HOME > アーカイブ > 05.01.31のアーカイブ

アーカイブ(2005.1.31)

商業施設等の床材と転倒の危険性およびその予防策

○商業施設等の「すべり」による転倒

平成11年から平成15年までの5年間で「スリップ・つまづき及びよろめきによる同一平面上での転倒」を原因とする死亡者数は17,013名、その内65歳以上が約88%を占めている(厚生労働省、人口動態調査)。身体に大きな障害を残すケースのほとんどが高齢者なのである。
これらの「滑り」「つまづき」「よろめき」による転倒事故のうち、「滑り」による転倒事故では、雨天時や浴室、プールサイド、厨房、清掃直後のフロアなど、湿潤状態にある床面上での歩行において多発しており、「つまづき」による転倒と比較すると、床が湿潤状態で、段差がない平滑面で発生する事例が多いという特徴がある。

近年、商業施設に限らず、公共施設やそのほかの建築物の床材に、デザイン性、高級感、耐用年数、外国産による低価格化などを要因として、石材、セラミックタイルなどが多く採用されている。しかしながら、その材質は湿潤時に滑りやすくなり、転倒の危険性を招くことから、製造物責任やユニバーサルデザインの観点からも、その対策は重要な課題である。今世紀半ばに、3人に1人が高齢者である“超高齢化社会”を迎えるといわれている。滑りによる転倒事故の防止策として、新築はもちろんのこと既設の建築物に対する床の防滑処置がますます必要不可欠になってくるであろう。

○Safe Stride®防滑施工

床面の滑り防止には数種類の方法があり、代表的なものはバーナー、ブラストなど表面に肉眼でも認識できる凹凸をつくる方法や、滑り止め用の粗面テープを床に貼る方法、床面に粗面コーティングする方法などがある。
今回紹介するSafe Stride®防滑施工とは、特殊液剤を使用し、化学反応によって、石材やセラミックタイルの表面に直接肉眼では確認できない多数の微細な凹部をつくり、表面の滑り抵抗性を高めるというものである。その特徴は、床のデザイン性を損なわない、床面が湿潤時にのみ効果を発揮し、乾燥時の滑り抵抗性をほとんど変えないため、「つまづき」の機会を与えない、万が一の転倒時にも、デコボコや粗面の床面に比べれば、打撲、裂傷を多少軽減できる、さらに、床面の凹凸が確認できるゆえに、安全であるという認識のまま歩行し、実際に凸部で滑ってしまうということがなく、歩行者が危険性の認識をある程度保持したまま、安全に歩行できうる点が挙げられる。また、施工作業は清掃作業に酷似しており、他の工法と比べて工期が短く、施工直後から歩行が可能、効果の持続性も高いことが、施設側のニーズにも合致している。
以上のことから、対象床材に対する当該施工法は、雨天での歩行ストレスや疲労、湿潤時における滑りやすい床と滑りにくい床との滑り抵抗性のギャップを減少させる働きをもち、滑りへの意識不足などがもたらす転倒を抑止するために、有効な手段であると考えられる。

-「日本骨粗鬆症学会雑誌、オステオポローシス・ジャパン
- 2005.1.31発行・Vol.13, No.1, 2005・P40
- ライフサイエンス出版株式会社



著作権はKANDS, Inc.またはその記事の筆者に属します。
本サイト内に掲載されている記事や画像などの無断転載を禁止します。
弊社へのご連絡は「KANDS, Inc.への問い合わせ」をご覧ください




Copyright ©2004 KANDS, Inc. All rights reserved.