Safe-Stride International, Inc.は、1984年、創立者であり、現CEOのRichard E. Colfels氏によってコロラド州に設立された。
Colfels氏は、第二次世界大戦において、海軍に従事し、いくつもの歴戦を経験した勇士である。
戦後、大学を卒業しゼネラルモーターズに入社、以来２０年間勤務し、マーケティングマネージャーを経て独立した。

Colfels氏は、長年にわたる自動車業界での経験から、ある調査データに注目した。
それは、アメリカにおいて、毎年の不慮の事故による死亡者数のうち最大要因が交通事故であり、第二位が滑りによる転倒事故であるというものだ。

そして、偶然にも第一位と第二位の要因に共通のものがあるのだ。

周知の通り、モータリゼーションの発展とともに交通事故は国家の重要課題のひとつとなった。その交通事故の要因にスリップ事故がある。このスリップ現象は自動車産業にとって、居住性、運転の快適性、安全性など様々な要素に影響を与える重要な研究課題である。と同時にスリップ事故の防止策として、道路整備上でも共通する開発課題であることはいうまでもない。

一方、日常の生活において一般の歩行者や労働者が遭遇する、歩行中の床面と靴底あるいは足の裏との滑りによる転倒が第二位の事故要因である。
これは、施設側の損害賠償や労働災害による雇用者側の補償負担および社会保障などと関連して当時、アメリカの新たな課題になりつつあった。
今日、労働省の労働安全衛生管理局が提唱するエルゴノミクス基準を例にするように、それは国家の重要課題のひとつでもある。

2004.02.07

鈴木じゅうじん [文]
Written by Juzine Suzuki

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